麻しんの症状

発症までの潜伏期間は7~18日ですが、10日以内に発症するのが一般的です。

初期の症状:

  • 発熱
  • 鼻水
  • 目の充血と痛み

麻しんに感染すると体調が急激に悪化します。お子さんの場合は5日間ほど寝込み、2週間くらい通学できないこともあります。

鮮紅色または暗赤色の発疹

次に鮮紅色または暗赤色の小さな斑点状の発疹がどんどんつながっていきます。発症から3日目くらいに顔や耳の後ろに最初の発疹が現れ、下方に広がっていくのが一般的です。

発疹はかゆみを伴いません。発疹が1週間以上続き、口の中に白色の小斑点ができることもあります。

医療上のアドバイス

症状が気になるときは…

かかりつけの医師や医療従事者に問い合わせる。
Healthlineのフリーダイヤル 0800 611 116にかける。
緊急時はダイヤル 111 に通報する。


麻しんの合併症

麻しんの合併症:

  • 耳炎
  • 肺炎
  • 脳の肥大 (脳炎) — 極めて稀だが、永久的な脳障害や致死に至る場合がある。
  • 感染後3年間は免疫力が低下し、肺炎などにかかりやすくなる。

合併症を発症する麻しん患者は3人中1人以下ですが、次に当てはまる人は合併症を引き起こしやすくなります。

  • 5歳未満の幼児
  • 20歳以上の成人
  • 免疫不全患者

妊娠と麻しん

妊婦がかかると病状が重くなるだけでなく、胎児に影響したり、流産や早産になったりする可能性があります。

妊娠する前に予防接種を受けていれば、感染する可能性はほとんどありません。未接種の方は、妊娠中に予防接種を受けないでください。

妊婦が麻しんに感染した、あるいは感染者と接触した場合は、できるだけ早く助産師または医師に連絡してください。

妊婦と予防接種 (internal link)


麻しんの感染拡大

麻しんは人の咳やくしゃみを介して感染します。麻しんワクチンを2回以上接種していない方や、感染したことがない方は、感染や他者へうつす確率が高くなります。予防接種を1回しか受けていない方も同様です。


麻しんにかかっていると思ったら…

自分や家族の誰かが麻しんにかかっていると思ったら、速やかにかかりつけの医療従事者かHealthlineへお問い合わせください。

診察を受ける前に

かかりつけの医療従事者を訪れる前に必ず電話を入れてください。麻しんは極めて感染力の高い感染症です。1人の患者からの感染拡大リスクを防ぐため、医療従事者は事前に適切な措置をとる必要があります。 

麻しんの診断

まず、麻しん特有の発疹の有無をチェックし、口内に白い小斑点がないかどうかや、発熱・咳・喉の痛みなどを確認します。

場合によっては血液検査、喉粘膜のスワブ検査、検尿なども行います。


麻しん患者と接触したら

麻しん患者と接触した可能性がある方は自宅に待機し、かかりつけの医師かHealthlineに問い合わせます。予防接種をすでに受けているかどうかわからない方は、必ず連絡してください。

接触直後であれば、発症を抑える治療を受けられる可能性があるため、早めにかかりつけの医師へ連絡することが重要です。

1歳未満の乳幼児、免疫不全患者、妊婦の場合は特にこの点に留意してください。


自宅療養

発症後、発疹が出てから3~4日間は、ウイルスの感染力が最も強いと言われています。

麻しんを発症した方や麻しん患者と接触した方には、公衆衛生局から連絡が入り、感染期間中を安全に過ごすためのアドバイスを受けられます。

感染中は感染拡大を防ぐため、必ず自宅で待機・療養してください。未接種の方が感染者と接触した場合は、特に自宅待機が重要です。

公衆衛生局から連絡がない場合は、Healthlineへお問い合わせください。

Healthlineのフリーダイヤル 0800 611 116

オンラインツールで自宅待機の必要性やその日数を確認できます。

麻しんの待機日数計算ツール — Auckland Regional Public Health Service (external link)


麻しんの治療

いったん発症すると、有効な治療法は特にありません。医師は症状を緩和する方法をアドバイスしてくれます。 

症状が悪化した場合は、入院治療が必要になるかもしれません。


麻しんの予防接種

ニュージーランドは麻しん (はしか) の感染リスクが高い国です。MMRワクチン (麻しん・風しん・おたふく風邪の混合ワクチン) の予防接種が最も効果の高い麻しん対策です。

特に海外旅行を計画している方は、ウイルスの国内持ち込みと感染拡大を防ぐため、予防接種を受けることが重要になります。