新型コロナワクチンの接種

新型コロナワクチンの予防効果

新型コロナウイルス感染症（以下「新型コロナ」）は、肺や気道などの臓器に影響を与える極めて感染性の高い疾患です。

新型コロナに感染した子どもや若者の多くは、無症状または風邪によく似た軽症で済みます。しかし、人によっては重症化し、入院治療が必要になる場合もあります。

予防接種を受けていれば重症化リスクは低くなります。新型コロナの症状、検査、治療などについて詳しい情報をご確認ください。

新型コロナウイルス感染症 (internal link)

新型コロナに感染したら

過去に感染していても、推奨されている回数分の予防接種を受けることをお奨めします。接種により、深刻な病気のリスクが軽減されます。また、予防接種は新型コロナ後遺症になるリスクも抑えます。

検査で陽性が確認されてから6カ月以内は、新型コロナワクチンを接種しないでください。

但し、重症化リスクの高い方は、場合に応じて6カ月以内に予防接種を受けられます。次回の接種時期については、かかりつけの医療機関にご相談ください。

新型コロナワクチンの接種時期と回数

月齢6カ月以上であれば、誰でも無料で接種を受けられます。滞在資格または国籍を問わず、接種できます。

接種回数は年齢や臨床的状態によって異なります。

新型コロナワクチンの接種履歴をご確認ください。

My Health Record (external link)

月齢6カ月～4歳

新型コロナ感染による重症化リスクの高い月齢6カ月～4歳の子どもには、Pfizer社製の幼児用XBBワクチンのみが投与されます。これは重度の免疫不全、あるいは複数または複雑な基礎疾患のある小児患者が対象です。

基礎疾患の例として、以下のものを挙げられます。

肺の慢性疾患
うっ血性心不全または先天性心疾患などの重度の心臓病
糖尿病
慢性腎臓病
脳性まひなどの慢性的な神経疾患または神経筋疾患
ダウン症
免疫力が低下している、または化学療法などの免疫抑制治療を受けている小児患者
重度の血液疾患
過去24カ月以内に臓器移植を受けた小児患者

接種対象者の条件については、Starship小児病院の公式サイトをご覧ください。

子どもが新型コロナに感染した場合のリスク要因 — Starship (external link)

XBBワクチンを3回接種する必要があります。

3週間の間隔をあけて1回目と2回目を投与
3回目は、2回目から8週間以上経過後

5歳未満のお子さんが初回接種を受ける場合、1回目または2回目の接種後に5歳の誕生日を迎えても3回目の接種は必要です。

重症化のリスクのある子どもや免疫不全の子どもについて、新型コロナの以前のワクチンで初回接種を受けている（一次接種コースを完了した）場合、最後の接種または新型コロナ感染から6か月が経過しているなら、XBBワクチンをさらに1回接種できることもあります。

お子さんの具体的な状況については、かかりつけの医師、看護師または医療機関にご相談ください。上記の基礎疾患を持たない月齢6カ月～4歳の子どもは、新型コロナ感染による重症化リスクが極めて低いため、ワクチン接種の対象にはなりません。

お子さんが接種条件を満たすかどうかは、かかりつけの医療機関にご相談ください。

5歳～11歳

健康な子ども

5歳から11歳までの健康な子どもについて、Pfizer社の新型コロナXBBワクチンを1回接種することで、新型コロナから身を守ることができます。

接種は新型コロナによる重症化に対して十分な保護を子どもに与えることで、1回の接種を受けた子どもは、それ以上の接種を受ける対象となりません。

接種を受けた子どもについて、重症化したり、病院に治療しに行く必要になったりする可能性はより低いです。

お子さんが以前のワクチンのコースを受けている途中の場合、次の接種の時にXBBワクチンを受けることになります。お子さんの具体的な状況については、かかりつけの医師、看護師または医療機関にご相談くだいさい。

重症化のリスクがある子どもおよび免疫不全の子ども

重症化のリスクがある子どもや免疫不全の子どもは、Pfizer社の新型コロナXBBワクチンの接種対象であり、重篤な病気から身を守るためには2回以上のワクチン接種が必要な場合があります。

お子さんが以前のワクチンのコースを受けている途中の場合、次の接種の時にXBBワクチンを受けることになります。

重症化のリスクのある子どもや免疫不全の子どもについて、新型コロナの以前のワクチンで初回接種を受けている（一次接種コースを完了した）場合、最後の接種または新型コロナ感染から6か月が経過しているなら、XBBワクチンをさらに1回接種できることもあります。

お子さんの具体的な状況については、かかりつけの医療機関にご相談くだいさい。

接種対象者の条件については、Starship小児病院の公式サイトをご覧ください。

子どもが新型コロナに感染した場合のリスク要因 — Starship（外部リンク (external link)）

12歳～15歳

12歳から15歳の子どもは、Pfizer社のXBBワクチンを1回受ける対称になります。

16歳未満の健康な子どもは、追加接種の対象に含まれません。

12歳から15歳で、妊婦を含め、重症化のリスクが高い子どもは追加接種を受けることができます。追加接種が適切かどうかについて、かかりつけの医師、看護師または医療機関にご相談ください。

16歳～29歳

16歳～29歳の若者には次の接種オプションがあります。

Pfizer社のワクチンの1回接種
前回の接種から6カ月以上経過した時点での2回目接種（新型コロナに感染した場合も6カ月以上の間隔をあけることが推奨されています）

新型コロナ感染による重症化リスクが高い次のような方には、追加接種の対象にもなります。例えば、以下の方を含みます。

重度の免疫不全患者
妊婦
新型コロナによる重症化リスクが高い基礎疾患を有する方
障がいのある、または複雑な健康上の問題や複数の併存疾患を有する方

上記以外の基礎疾患があり、新型コロナワクチンが適しているかどうかわからない方や、不安のある方は、かかりつけの医療機関にご相談ください。

30歳以上

30歳以上の成人には次の接種の対象になります。

初回接種としてPfizer社のワクチンの1回接種
前回の接種から6カ月以上経過した時点での2回目接種（新型コロナに感染した場合も6カ月以上の間隔をあけることが推奨されています）

すでに接種した回数を問わず、前回の接種から3か月から6か月後に追加のブースター接種を受けることができる場合があります。例えば、重症化リスクが高い方は対象になります。

予防接種に使われる薬剤の種類

ニュージーランドではPfizer-BioNTech社製の新型コロナワクチンが主に使用されています。

Pfizer

Pfizer社のワクチンは、生後6ヶ月以上の方に使用されます。

Pfizer社のワクチンは、Medsafeが承認し、公費負担として、ニュージーランド使用できる唯一のワクチンです。

Pharmac（ニュージーランド医薬品管理局）は以前、新型コロナ用ワクチンとしてのNovavax製のワクチンを公費負担として認めていました。しかし、2024年7月にNovavaxは最新のワクチンであるNuvaxovid XBB.1.5ワクチンの承認申請を取り下げることを決定しました。したがって、Novavax ワクチンは現在ニュージーランドでは入手できなくなりました。

ご不明な点がある場合、または選択肢について相談をしたい場合、かかりつけの医療機関にご相談するか、または予防接種のヘルプライン（フリーダイヤル 0800 28 29 26）にお電話ください。

ワクチンについて

ニュージーランドで承認されているワクチンと、その効果について詳しい情報をご確認ください。

国内で接種できる新型コロナワクチン (internal link)

特定集団向けの新型コロナワクチン

次の集団に対する新型コロナワクチンの使用が推奨されています。接種者の状況に応じた予防接種の種類やその効果についての情報を以下にまとめました。

基礎疾患を持つ方

年齢12歳以上で、新型コロナ感染症による重症化リスクを高める基礎疾患のある方について、接種をお奨めします。リスクの高い基礎疾患の例として、以下のものを挙げられます。

慢性肺疾患や重度の喘息などの深刻な呼吸器疾患

深刻な心臓病
免疫不全疾患
高血圧
糖尿病
慢性腎臓病
肝疾患
脳卒中
癌
統合失調症や大うつ病などの深刻な精神疾患

上記以外の基礎疾患があり、新型コロナワクチンが適しているかどうかわからない方や、不安のある方は、かかりつけの医療機関にご相談ください。

がん患者

がん患者は新型コロナ感染による重症化リスクが高いとされています。

がん治療中の方は、新型コロナワクチンを接種できます。がん治療との相互作用は実証されていません。ワクチンから最善の免疫力を獲得するため、がん治療の種類に応じて接種の時期を調整することもできます。接種の時期については、かかりつけの医師または専門医にご相談ください。

副反応は一般とほぼ変わりません。がん患者により重い副反応が出るという報告例はありません。

がん治療後の方は、できる時に接種を受けてください。ご心配な点はかかりつけの医療機関にご相談ください。

HIV患者

HIV患者は新型コロナ感染による重症化リスクが高いとされています。

Pfizer社製ワクチンの治験では、HIV患者も被験者に含まれました。その結果、HIV患者であってもワクチン接種による有害な影響はないことが明らかになっています。

過去に報告されている新型コロナ以外のワクチンに対するHIV患者での反応は以下のとおりです。

一部のワクチン（新型コロナワクチンを含む）に対する免疫反応が低い
ウイルス量が抑制されていると、新型コロナワクチンである程度の予防効果が得られる

最近HIVと診断され、これから治療を開始する方は、予防接種の時期についてかかりつけの専門医にご相談ください。

PrEPをはじめとする何らかのHIV治療薬を服用していても、新型コロナワクチンの効果が変わることはありません。ワクチンはHIV治療薬の効果に影響しません。

免疫不全患者

免疫不全患者は新型コロナ感染による重症化リスクが高いとされています。

薬剤の服用中や治療中でも、新型コロナワクチンを接種できます。免疫不全患者の場合、免疫機能に問題がない人に比べて、どんなワクチンでも効果が低い可能性はありますが、ワクチンを接種しておけば、新型コロナ感染による重症化を防げます。

計画的な免疫抑制治療の前に接種するのが最も適していますが、ワクチン接種のために治療を遅延させる必要はありません。新型コロナワクチンの接種については、かかりつけの医療機関または専門医にご相談ください。

妊婦・授乳婦・妊活中の方

妊婦や授乳婦、妊活中の方でもPfizer社製ワクチンを接種でき、妊娠期に左右されません。

妊婦が新型コロナワクチンを接種すると重症化リスクが低減されるだけでなく、胎児や新生児の新型コロナ感染を予防します。

12歳以上の妊婦は、最初の2回の新型コロナ接種に加えて、最後の接種または新型コロナの感染から6か月が経過している限り、追加の接種を受けることができます。

障がい者

障がいをお持ちの方は、Healthlineの障がい者担当部門へ新型コロナワクチン接種についてご相談ください。障がい者担当部門には、自身も障がいを持つ担当者や、障がい者関連の分野で実績を積んだ担当者が揃っています。

毎週月～金曜午前8時から午後6時までご相談に応じています。

フリーダイヤル：0800 28 29 26にかけてオプション2を選択

無料SMS：8988

電子メール：accessiblecovidvaccinations@whakarongorau.nz

ワクチン接種

ワクチン接種会場では登録が必要です。NZSLの行政通訳の手配や障がい者向け情報が必要な方は、お申し出ください。

接種の順番が回ってきたところで、現場の職員がワクチン接種の意思確認を行います。「はい」と答えると接種に同意したことになります。接種者本人が同意の意思表示をできない場合、代理意思決定者が同行してください。

ワクチン担当者が、その日の体調や服用薬について質問することがあります。

ワクチン接種を不安に思うのは誰しも同じです。ご不明な点はワクチン担当者にお尋ねください。

ワクチン接種後は経過観察のためその場で15分間待機してください。ワクチン接種会場で待機できない方は、現場職員にお申し出ください。

予防接種の前に

予防接種の前にかかりつけの医療機関やワクチン担当者と確認すべきことがないかどうか考えておきましょう。

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Mpoxワクチンと新型コロナワクチンの接種時期

Mpoxワクチンと新型コロナワクチンを接種する際は、4週間以上の間隔をあけることが推奨されています。

その他のワクチンは、新型コロナワクチンの接種前後あるいは同時に接種できます。

諸外国で1回目を接種した場合

1回目の接種がPfizer社製ワクチンの場合

2回目の接種をニュージーランドで受けることができます。1回目の接種から少なくとも3週間を開ける必要があります。

1回目の接種がAstraZeneca社製ワクチンの場合

ニュージーランド国内ではAstraZeneca社製ワクチンを受けることができなくなりました。2回目の接種としてPfizer社製ワクチンを受けることができます。

1回目の接種が上記以外のワクチンだった場合

ニュージーランドではPfizer社製ワクチンの接種が推奨されています。

予防接種の予約時に1回目接種の有無、ワクチンの種類、接種日を確認します。Book My Vaccineの公式サイトには、Pfizer社製ワクチンの接種時期を確認できる計算ツールがあります。

これらのワクチンに互換性はありませんが、Pfizer社製ワクチンを1回接種することによって十分な効果が期待できます。なぜなら、これらのワクチンはいずれも新型コロナウイルスの同一部分に対する免疫反応をターゲットにしているからです。

Johnson & Johnson（Janssen）社製ワクチンを1回接種した方は、2回目接種は必要ありません。

追加接種

以前の接種で別種のワクチンを接種していても、ニュージーランドで実施される追加接種には主にPfizer社製ワクチンが使用されます。

過去にワクチンでアレルギー反応を起こしたことがある場合

過去に何らかのワクチンや注射で重篤なアレルギー反応や急性のアレルギー反応を起こしたことがある方は、ワクチン担当者にお申し出ください。

副反応とアレルギー反応 (internal link)

アナフィラキシーの既往歴がある場合

以下を起因とするアナフィラキシー（急性のアレルギー反応）の既往歴がある方は、適切なワクチンを接種するため、かかりつけの医療機関にご相談ください。

Pfizer社製またはNovavax社製のワクチンの成分
前回接種したPfizer社製またはNovavax社製のワクチン

接種時の手助け・支援

予防接種を予約される際は、当日何らかの手助けが必要かどうかを確認させていただきます。

支援の例として、以下のものがあります。

ニュージーランド手話の行政通訳者の手配
意思決定のお手伝い
会場内の移動介助
予約時間を長めに設定
感覚的な刺激の少ない、落ち着いた環境の提供
移動しやすい広めの場所を提供

オンラインで予約された方には、ご希望の接種会場でニーズを満たせるかどうかを確認するため、ご連絡を差し上げることがあります。

予防接種後にCTスキャン・マンモグラフィ検査・超音波検査・MRIを予定している方

放射線技師または専門医に予防接種を受けたばかりだということをお申し出ください。

ワクチン接種によって脇の下や首のリンパ節が数日間にわたって腫れることがあり、数週間経ってもCTスキャン・マンモグラフィ検査・超音波検査・MRIに写し出されることがあります。

但し、予防接種のためにこれらの検査を後回しにしないでください。ご心配な点は、専門医または放射線技師にご相談ください。

ご自身の同意またはお子さに代わっての代理同意

予防接種の前に次のことを確認します。

接種を受ける人の氏名・生年月日・住所（予防接種登録で確認するためです。身分証明書の提示は必要ありません）
口頭による接種への同意（どんな予防接種でも事前に本人の同意を得ます）

お子さんに代わっての代理同意

未成年者の予防接種時には保護者の同伴が必要です。かかる保護者は親をはじめ、成人に達している家族、家族が信頼する友人、法的代理人、および介護者が保護者に該当します。

12歳未満の未成年者に関しては、法的保護者の同意が必要です。

法的保護者が接種時に同伴できない場合は、次の措置をとります。

ワクチン担当者が、接種するお子さんの前で法的保護者に電話をかけ、口頭で同意を確認する
同伴できる保護者が、法的保護者の署名入り同意書を持参する

新型コロナウイルスワクチン接種の同意書 [PDF, 244KB] (external link)

これらはいずれも一般的な同意確認手続きです。

12歳以上のお子さん

12 歳以上の未成年者には自分で同意する権利がありますが、保護者や家族、信頼できる人と予防接種について事前に話し合うことをお勧めします。

医療専門家も予防接種に関するご相談に応じます。12歳以上の未成年者は自分で同意の有無を伝えられますが、保護者に代行してもらうことも可能です。

障がいを持つ方

接種の順番が回ってきたら、現場の職員がワクチン接種の意思確認を行います。「はい」と答えると接種に同意したことになります。接種者本人が同意の意思表示をできない場合、代理意思決定者が同行してください。

副反応とアレルギー反応

ほとんどの薬と同様、ワクチンも副反応を引き起こすことがあります。一般的に軽度であり、全ての人に現れるとは限りません。

軽い副反応は、免疫反応の活性化を示すものです。

一般的な副反応やアレルギー反応とその対応について詳しい情報をご確認ください。

副反応やアレルギー反応とワクチンの安全性 (internal link)

予防接種の予約：Book My Vaccine

オンラインまたは電話による手続き

オンラインまたは電話で予防接種の予約（個人または団体）ができます。予約の変更やキャンセルもオンラインで手続きできます。

オンライン予約：Book My Vaccine (internal link)
電話予約：フリーダイヤル 0800 28 29 26（月～金曜日 8am～6pm）

予防接種の予約方法と必要な各種支援に関する詳しい情報をご確認ください。

予防接種の予約 (internal link)

かかりつけの医療機関または薬局

近所の医療機関やマオリ系医療機関、薬局でも、新型コロナワクチンを接種できることがあります。直接電話をかけるか、

Healthpointの公式サイトでご確認ください。

新型コロナワクチンの接種 — Healthpoint (external link)

バリアフリー予防接種センター

一部の予防接種センターはバリアフリーです。ご家族や介護者も同時に接種を受けられます。バリアフリー予防接種センターの場所はHealthpointの公式サイトでご確認ください。