国内で接種できる新型コロナワクチン COVID-19 vaccines in Aotearoa
国内での使用が認可されている新型コロナワクチンについての情報を以下にまとめました(Pfizer)。接種対象者やその効果について詳しく説明します。
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新型コロナワクチンのはたらき
体の免疫系を刺激して抗体をつくり、体内に入ってくるウイルスに対抗します。
予防注射によって次のことを予防できます。
- 感染
- 新型コロナの発症
- 重症化
その結果、新型コロナに感染しても無症状であったり、症状が軽症で短期間で回復できたりします。
初回接種と追加接種をきちんと受けていても、新型コロナに感染することはありますが、重症化したり、入院治療が必要になったりするリスクは大幅に低減されます。
ワクチンの安全性
新型コロナワクチンは、医学史上、最も研究調査の行われたワクチンです。
緊急性を要したため、短期間で使用に踏み切りましたが、安全性は十分に実証されています。国内で使用されるPfizer社製ワクチンの安全性は、その他の医薬品と同じ厳格な評価を経て承認されたものです。
Pfizer社製ワクチン
国内の初回接種には、主にPfizer-BioNTech社製の新型コロナワクチンが使用されています。
これはComirnatyという製品名で知られるmRNA(伝令リボ核酸)ワクチン技術に基づいたワクチンです。
ワクチンは、その時々に出現する変異株に応じて更新されます。
過去にPfizer社製ワクチンやその成分によって重度アレルギー反応を起こしたことがある方は、このワクチンを接種しないでください。接種するワクチンの種類については、ワクチン担当者またはかかりつけの医療機関にご相談ください。
Pfizer社製小児用ワクチン
Pfizer社製小児用ワクチンは低用量のmRNAワクチンです。次の方を対象としています。
- 5歳から11歳までの子ども
- 新型コロナによる重症化リスクの高い月齢6カ月から4歳までの乳幼児
Pfizer社製ワクチンの仕組み
Pfizer社製ワクチン(製品名:Comirnaty)は、スパイクタンパク質と呼ばれる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2; COVID-19)の重要な遺伝子コードを含むmRNAワクチンです。スパイクタンパク質とは、ウイルスの表面にあるトゲトゲの部分です。
- ワクチン接種後、体の中で遺伝子コードを読み取り、スパイクタンパク質の複製をつくる。
- この複製されたスパイクタンパク質を検出した免疫系が、新型コロナウイルスを認識し、防御する方法を学習します。この学習によってウイルスを攻撃し、体内での増殖を防ぎます。
免疫システムが必要とする間、読み取った遺伝子コードを使用し続けます。使用する必要がなくなったら、リンパ節によって分解されます。これには通常数日かかります。しかし、場合によっては、最大2か月かかることがあります。
Pfizer社製ワクチンでは感染しません
Pfizer社製ワクチンを接種しても、新型コロナウイルス感染症にかかることはありません。mRNAワクチンには、感染の原因になるウイルスや生ウイルス、不活化ウイルスは含まれていません。また、動物由来の成分も含まれていません。
Pfizer社製ワクチンは遺伝情報を書き換えません
Pfizer社製ワクチンは人体の遺伝情報や遺伝子を操作するものではないため、たとえ接種しても遺伝情報が書き換えられることはありません。遺伝情報が蓄えられている細胞の核までmRNAワクチンが入り込むことはありません。
Pfizer
Pfizer社のワクチンは、Medsafeが承認し、公費負担として、ニュージーランドで使用できる唯一のワクチンです。
Pharmac(ニュージーランド医薬品管理局)は以前、新型コロナ用ワクチンとしてのNovavax製のワクチンを公費負担として認めていました。しかし、2024年7月にNovavaxは最新のワクチンであるNuvaxovid XBB.1.5ワクチンの承認申請を取り下げることを決定しました。したがって、Novavax ワクチンは現在ニュージーランドでは入手できなくなりました。
妊娠
妊婦や授乳婦ならびに妊活中の方には、Pfizer社製ワクチンが推奨されています。
国内使用の承認過程
Medsafeはニュージーランドの薬事規制を行う医薬安全局です。すべての新薬(ワクチンを含む)の承認申請を審査し、国際規格と国内の要件を満たすかどうかを確認します。
これらの基準を満たした医薬品についてのみ、国内での使用承認を推奨します。
Medsafeのワクチン審査における3つの重点項目:
- 安全性
- 有効性
- 品質
審査の対象:
- 製造および品質管理に関する情報
- 前臨床データ
- 臨床試験(治験)の結果
ワクチンに新たな微生物が含まれていたら…
国内に到着した新型コロナワクチンに新たな微生物が含まれている場合、Environmental Protection Authority(EPA:環境保護庁)も承認に関わります。
微生物の国内持ち込み — Environmental Protection Agency (external link)
ワクチンの副反応
多くの医薬品と同じように、新型コロナワクチンも軽症の副反応を引き起こすことがあります。これは珍しいことではなく、免疫反応の活性化を示すものです。